リユースPCの選び方・チェックポイント・モニター・キーボード

リユースPCの選び方・チェックポイント・モニター・キーボード

次のチェックポイントは「液晶モニター」、「キーボードとポインティングデバイス」です。もっとも基本的な入出力デバイスで、ビジネスにおける使い勝手を大きく左右しますので、リユースPCを検討する際は注意が必要です。
 

ラップトップPCの場合は「外付け」も選択肢

ラップトップPCをオフィスで据え置きにして使用する場合にほぼ限定されますが、「液晶モニター」と「キーボード」については、別売り・外付けのものを接続して使用する方法があります。
キーボードはUSB接続でつなげる製品がほとんどです。前述したように、キーボードはデスクトップ機向けの方がこわれにくいのです。ラップトップ機のキータッチになれた人でデスクトップ機用キーボードをきらう人もいますが、そういう人にも違和感を覚えさせないキーボードはさがせばあります。値段も1,000~2,000円くらいのものです。
また、リユースPCでは液晶モニターに問題のあるものが安値で見つかることもあります。そのマシンの問題点が液晶モニターだけなのであれば、それを安く買いたたいて、デスクトップ用の外付け液晶モニターをつないで利用する方法もあります。画面が大きくなるなど、メリットもあるかもしれません。
ただ、上記のように据え置きするケースにほぼ限定されるのと、少し余計にスペースを要するところが問題です。その点に差し支えがないのであれば、多少キーボードやモニターに問題のあるラップトップPCでも、安く買って活用するのも選択肢のひとつです。
 

液晶モニターのチェックポイント

上記のような使い方ができない場合は、できるだけモニターに問題のないリユースPCを探すことになります。
しかし、モニターというのは目立つ部分ですから、リユースPCショップでも問題のあるものはあまり売りに出しません。仕入れたときに破損などがあれば、液晶パネルやバックライトを張り替えて売りに出すでしょう。ということで、現実にはモニターに問題のあるPCを探す方がむずかしいかもしれません。
しかし、ショップが液晶パネルを張り替えているとしたら、確認したいポイントがあります。液晶パネルの「グレード」です。
 
まずは初歩・わかりやすい問題点
グレードの話の前に、液晶モニターの不良で、有名かつわかりやすいものを先に見ておきましょう。
 
  • ドット落ち
光らないLCD(液晶)があることを「ドット落ち」といいます。映像で何が表示されようが、じっと動かずにいる黒い点が見られます。そこだけを修理することはできませんので、がまんできない場合はモニターそのものを取り替えるしかありません。
  • 輝点
ドット落ちの反対に、決まった色で光りっぱなしになっているLCDがあるとき、そのLCDを「輝点」といいます。ひとつでもあると、意外と気になるものです。これもピンポイントで修理することができず、モニター丸ごと交換するしかありません。
 
これらの不良は、メーカー側の製造段階におけるエラーと品質管理の不十分さが原因で表に出ます。大手メーカーの製品では少ないと言えるでしょう。逆に廉価版のパーツを供給するサードパーティー製のものに、若干高い頻度で見られます。
 
グレードを左右する性能諸元
ではグレードの話に入ります。上位グレードなら高価に、低いグレードなら安価になります。同じ解像度のモニターでも、そういったグレードのちがいがあるのです。
そのグレードを左右する要素を見ていきますが、素人が良し悪しを見分けるのがむずかしいものもあります。しかし、勉強していろいろなモニターを観察する経験を積めば、かならず役に立ちます。
以下のような要素があります。
 
1.階調表現力
微妙な色の濃さのちがい、白黒の濃淡を表示し分ける能力。

2.視野角
斜め方向から見たときの色や明るさの変化を抑える能力。180°に近ければ優秀。

3.グレアタイプとノングレアタイプ
窓から入る光や室内の照明が映り込みやすいタイプと反射を抑えるタイプ。
グレアパネルはバックライトからの光が表面で拡散しにくいため、高い色純度を得やすい半面、ユーザーや照明の形がはっきりと映り込みやすくなります。ノングレアタイプでは、照明を当ててもぼんやりと明るくなるだけで、表示への影響はあまりありません。

4.コントラスト比
コントラスト比が高いと黒が引きしまって見え、映画などの暗いシーンが引き立ちます。

5.ギラツブ感
液晶のツブツブ感。これが強いと、動きのある動画やゲームを見ているときの目の疲れに影響します。

6.応答速度
速い動きの映像に対する表示応答性の高さ。
 
これらのようなさまざまな要素が関連しあって、液晶モニターのグレードを左右しています。
 
液晶モニターの4種類の方式
液晶には、大きく分けて、IPSパネル・ADSパネル・VAパネル・TNパネルという4種類の方式があります。それぞれについて、特徴と長所・短所を見ていきましょう。
 
  • IPSパネル
IPSパネルは、「目が疲れにくい」というのが特徴の、高品質な液晶です。視野角が178度と広く、色味の変化が少ないこと、そして「ギラツブ感」がありません。また、視認性が良く、「映像美」も表現しやすいため、液晶テレビにもこのパネルがよく使われます。
短所としては、応答速度がやや劣るのが難点でした。しかし最近は、オーバードライブ時(倍速モード)で5 msという高速モデルも出てきています。
IPSの中でもグレードが分かれるのですが、この方式であれば問題はないでしょう。
 
  • ADSパネル
ADSパネルは、IPSパネルとほぼ同じ作り方で生産されるのですが、特許の問題で「IPS」と表示できないメーカーにより生産される製品です。厳密に言うと電界の利用法が異なっていますが、ほぼ同等の表示品位です。視野角は178°で、ギラツブ感もありません。
安価であることは長所と言えますが、品質管理が徹底していないメーカーの製品だとドット落ちや輝点の問題もありえます。
 
  • VAパネル
VAパネルの最大の特徴はコントラスト比が高いことです。ほかの方式の3倍以上となる3000:1ほどもあります。このため「黒が引きしまって見える」ようになり、映像の暗いシーンの画面がとても美しく表現されます。視野角もIPSパネルと同レベルの178°です。
しかし欠点として、ギラツブ感があり、PCのモニターのように近くで見る場合は特に、不快感と目の疲れやすさという問題を起こします。ワープロや表計算など長時間の作業やブラウジングなどにはあまり向いていないと言えます。
 
  • TNパネル
TNパネルはもっとも安価な液晶モニターパネルです。1万円台の廉価版モニターは、大半がTNパネルになります。
安いのはけっこうなことなのですが、視野角は170°とほかの方式に一歩おとります。また、独特の黄色系の色味変化があり、表示品位は高いとは言えません。
 
結論的に言えば、IPSパネルであれば問題なしで、ADSパネルであれば念のためグレードの確認がしたいところです。
 

キーボード

前述のように、ラップトップPCのキーボードはデスクトップ機のものに比べると弱く、長期使用されたものだと不具合を生じていることがあります。以下のようなポイントをチェックしましょう。
(1)特定のキーが入力できない
(2)キーを1回打ったのに文字が2回入力された
(3)押したキーと別の文字が入力される

(1)と(2)はよくあります。やっかいなのは(2)で、これは「チャタリング」と呼ばれますが、どれかのキーで、毎回ではなく何回かに1回起きる……などということがあり、見落としやすいのです。
チェック方法としては、リユースPCショップに何か雑誌か新聞を持っていき、任意の記事をタイピングして書写してみるといいでしょう。

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